6月に入りました。
緊急事態宣言が解除され、今後はいかに経済を回しながら感染拡大や第二波の襲来を抑え込むかが焦点になります。
私たちに出来ることは引き続き感染症対策をすること。
外出後の手洗いうがいや消毒をはじめ、密集・密接・密閉となる空間を避けることです。
もはや誰もが分かっていることですが、現実的にはそうもいかない状況だということも事実のようです。
今回のCOVID-19によって大変なこともたくさんありましたが、働き方という意味では新しい働き方、いわゆるテレワークやリモートワークが推奨され、実際に普及が半強制的にでも進んだことは好材料でした。
しかし、せっかく新しい働き方が定着しようとしていた矢先、どうやら再び通勤が必要となり満員電車に戻りつつあるという状況がTwitterで話題になっていました。
私は独立してから通勤は無くなったので満員電車は1年のうち数十回程度。基本的にはリモートワークです。
リモートワークのメリットを体感しているので通勤の必要性や満員電車がいかに厳しい状況かというのは理解しています。
とはいえ、現実的に出社しなければいけない、あるいはお店や現場仕事など必要不可欠な仕事があることも理解していますので、通勤を全否定しているわけではありません。
しかし疑問が残るのは「本当にあなたの会社は通勤・出社しないと仕事にならないのか?」という点です。
リモートワークを導入した結果、良い方向にいってそのままリモートワークを継続する会社も増えているようです。
一方で「本当は出社して欲しいけど仕方なくリモートワークにした」という会社が今回のタイミングで軒並み戻ったのだと推測されます。
せっかくリモートワークにしたのであれば、出来るだけそれを継続できる努力をしたのか、検討をしたのか。
通勤・出社が本当に必要な会社や組織以外、出来ることならリモートワークにするのがこれからの感染症対策に貢献するのは言うまでもありません。しかし恐らく「うちの会社は大丈夫だろう」という感覚で通勤を強いている会社も少なくないのではないでしょうか。
もちろん様々な事情があると思いますので否定はしませんが、私が考えるこれからの働き方、そして今後の日本で生きていくための本質的な部分をアウトプットしたいと思います。
新時代のひとりカンパニーとは?
私は独立してから約4年程、このブログ名にもなっている「ひとりカンパニー」として事業を展開しています。
ひとりカンパニーとは、その名の通り自分一人で事業を営む企業・個人・商店を指します。
もちろん完全に一人だけというわけではなく、数名のスタッフや外部パートナーと連携して仕事をするような働き方もひとりカンパニーだと考えています。
ベンチャー企業も少人数が多いですが、場合によっては大規模な資金調達によって多くのスタッフを抱えるベンチャーも少なくないので、ベンチャー企業という括りとは異なるのかなと考えています。
むしろ昔ながらの個人商店、それこそ八百屋さん、魚屋さん、お肉屋さんなども立派なひとりカンパニーです。
その定義は大きく変わりませんが、これからの時代はより一層「身軽に動けるか」ということが重要になると考えています。
たとえ数十名の従業員がいる会社であっても、今回のCOVID-19のような事態が発生した時、迅速にリモートワークに切り替えて難局を乗り越えた会社も列記としたひとりカンパニーではないかと感じたのです。
今まで以上に数字に捉われることなく「変化に対して柔軟に対応できる規模」がひとりカンパニーであり、もっと言えば社長だけでなく従業員も一人一人がひとりカンパニーの意識を持つことが重要ではないでしょうか。
会社・組織の必要性
私は今でこそひとりカンパニーとして基本的に一人で会社経営をしていますが、会社や組織の強みも会社員時代に経験しています。
ここでいう会社・組織は従業員が数十名あるいは数百名以上在籍していることや支店、支社が複数ある組織と定義します。
こうした会社・組織の強みは役割分担できることであり、マンパワーや活動拠点の範囲を強みとして事業を拡大することが可能です。
一方で当たり前とされている通勤、特に東京への一極集中は一種の社会問題となっていました。
この問題が浮き彫りになったのがCOVID-19であり、これまでの常識が感染拡大リスクを高めることになった結果、通勤を必要としないリモートワークが進んだ結果となりました。
そして冒頭でも書いたように今後はCOVID-19と共存しなければなりませんので、改めて会社・組織の必要性が問われる時代になります。
「別にオフィス要らなくない?」と考える経営者や従業員が増えることになるでしょう。
リモートワークにするとサボる人が出るという懸念もありますが、果たしてサボっていても給料がもらえるほど豊かな時代になるでしょうか?ちょっと考えれば分かると思います。
通勤の必要性
私自身、会社員時代の通勤は嫌な気持ちもあった反面、実は考え事をしたり半ば強制的に移動によって身体を動かすことになるので今思えば意外と有効活用していた気持ちもあります。
とはいえ独立して、極端な話、一歩も外に出なくても仕事ができる生活になってから激変しました。
何と言っても移動時間が無くなるので睡眠時間や食事の時間に充てられます。寝坊しても怒られないし、満員電車で押しつぶされることもありません。
結果として移動や人間関係のストレスは物凄く減りました。ほとんど無くなったと言っても過言ではありません。
実際にはビジネスをする中で苦労はたくさんあります。特にキャッシュフローや売り上げといった数字、お金に関するストレスは会社員時代より格段に増えました。
それでもトータルで考えれば通勤が無くなったことは「良かった」と断言できます。
私は独立してから通勤が無くなりましたが、前述のようにオフィスの必要性が問われ、リモートワークが継続・定着してくれば会社勤めの方でも通勤が無くなる可能性は十分に考えられます。
リモートワークの必要性
現実問題、絶対にリモートワークが出来ない仕事もたくさんあります。
公共交通機関、医療機関、役所、小売店など様々。一概にすべての通勤が悪であり、全ての仕事をリモートワークにしろというのは暴論です。
とはいえ、リモートワークでも大丈夫な仕事は今後もっと増えてくるでしょう。リモートワークの必要性は確実に高まります。
この辺りはこれまで書いてきた会社・組織の必要性、通勤の必要性と深く関連しているのはお分かりいただけるでしょう。
リモートワークをするということは通勤が必要なくなり、通勤が必要なくなればオフィスも必要なくなる(あるいは最低限で十分)。このような働き方になれば、会社・組織そのものの在り方も考えられます。
厳しい言い方をすれば「優秀な人は必要とされ、リモートワークになってサボるような人は必要なくなる」ということです。
サボるなんて極端な言い方かもしれませんが、組織から必要とされ無くなれば同じことです。
プロ野球選手やサッカー選手のようなアスリートはプロ集団で、突然チームから解雇、戦力外通告されるという話は珍しくありません。今まではプロアスリートだけの話だったかもしれませんが、新しい働き方、新しい時代において私たち一般人、会社勤めの人にも突然の戦力外通告が来てもおかしくありません。
現実的にCOVID-19の影響で会社が傾き、解雇されてしまった方もいらっしゃいます。
もちろん個人の力でどうにかなる問題では無い可能性もあるでしょう。ただ必要とされる人であれば、COVID-19の影響で会社は失ったとしても再び別の会社から必要とさせる可能性は高いでしょう。
リモートワークの話と少しズレましたが、これからの時代を生き抜く本質を次で解説します。
日本総自営業時代~みんながひとりカンパニー~
ここで書いたことの全てに通ずるのが「みんながひとりカンパニー」だという意識を持つことです。
言い換えれば日本人みな自営業として自分の事業を持っているという意識です。実際に全ての人が自営業になる必要はありませんが、「そういった気概が必要」ということ。
これからの時代は会社勤めとて安心は出来ません。
同じようなことを前から言ってきましたが、今回のCOVID-19によって、より顕著となりました。
リモートワークに切り替えようとしても「やり方が分かりません」じゃ話になりません。今までは「出来る人」が教えてくれたかもしれませんが、会社じゃないから会うことは出来ません。
そうなれば経営者の判断は一つ、戦力外通告です。
言い方は悪いですが、時代の変化に付いて行けない人たちを構ってあげられるほど会社にも余裕はないということです。
偉そうなことを言っているかもしれませんが、私自身もこれまで挑戦や努力をし続けた自負はあります。もちろん今後も継続していきます。
経営者が偉い、自営業が全て、会社員がダメ、という話ではありません。
会社員でも出来ることなら自分で事業を立ち上げ経営したほうが良いですし、出来なくても「気概」を持つことが大事です。
趣味でもいいです。好きなこと、ハマっていることがあれば、それを少しでもいいから「お金に換える」という意識を持つだけでも全然OKです。
自分で言うのも変ですが、私も本当に色々な経験をしてきました。
上手くいったこともあれば失敗したこともありますが、だからこそ今があります。
だからこそ今回のCOVID-19も(まだ安心はできませんが)乗り越えることが出来ました。
もし今まで何も考えず、ただ会社から言われた仕事だけをこなしている毎日だったら、もしかすると職を失っていたかもしれません。
COVID-19によって私自身も改めて気を引き締め、止まっている余裕はないと痛感しました。
私はこれからも進み続けます。
もう時代も世の中も待ってはくれません。
止まっている人と足並みを揃える気なんて毛頭ありません。
一方、何でもかんでもひとりで出来るわけではありません。
そういった意味で「プロ集団」としての会社・組織の必要性が求められる時代になるでしょう。
これからの時代におけるひとりカンパニーとは、どんな規模であれ個人個人が「自分は経営者だ」という気概でひとりカンパニーたる意識を持つことではないでしょうか。
日本はこれから少子化が進んで確実に人口減少します。
リモートワークなどオンラインを活用することで東京一極集中も改善され、むしろ地方都市から優秀な企業や個人がどんどん出てくる時代になる可能性の方が高いと考えています。
どこで働くかはまた別の話として、少なくとも「満員電車に押しつぶされながら東京へ通勤する」という常識は根底から覆ったと言っても過言ではないでしょう。
いまはそうじゃないかもしれませんが、確実にそうなります。私は預言者ではありませんが、それだけは肌で感じます。
別にそれが的中するしないはどうでもいいです。
ただ少なくともそういった意識で準備して行動を繰り返していくしかありません。
是非、お互いにひとりカンパニーとして一緒に走っていきましょう。
合同会社FRONTIER TRADE代表社員。
一人でも出来るビジネスを通じて一生涯に渡って稼ぎ続ける情報を発信するメディア「ひとりカンパニーのススメ」を運営。自らもひとりカンパニーとして輸入総代理ビジネス、Webサイト構築、メディア運営、YouTubeなどに取り組む。