相変わらず新型コロナウィルスの影響は収まらず、各方面に影響が及んでいます。
前回の記事でMakuakeにて新商品のクラウドファンディングを開始したとご報告しました。
結論から言えば初動はかなり苦しい状況です。今後もいくつか施策を用意しているので諦めというわけでは全くありませんが、想定以上に支援が伸びていません。
その辺りの失敗要因も含め、これまでに私が経験した「失敗」を振り返りながら、私が取り組む輸入総代理ビジネスあるいはどんなビジネスにおいても通ずるであろう大事な考え方をアウトプットしていきます。
新商品のクラウドファンディング状況
先週の金曜日から新商品のクラウドファンディングをMakuakeにて開始しました。
Makuakeでの起案はだいぶと久しぶりでした。上場したこともあって起案数が増えているのは認識していましたが、その分だけ集客力や認知度も広がっているという期待感もあり、プロジェクトを開始。
まだ開始して5日ではありますが、結論から言うと初動は苦しい状況です。
今回は新たな施策としてプロジェクト開始前に自社でFacebook広告(ティザー広告)を運用してLINE@への集客を試みました。それ自体の反応は悪くありませんでしたが、実際にプロジェクト開始してからの成約は想定より少なかったと考えられます。
今回、苦戦している失敗要因を私なりに3つ考えました。
商品力の不足
この記事のテーマでもありますが、商品選定、商品力の不足が考えられます。
ここで誤解の無いように申し上げておきますが、私は今回の新商品をとても良い商品だと考えています。サンプルも取り寄せ、市場調査も行ない、既存商品や既存ブランドとの比較をする中で、どのポジショニングになるのかを調査・分析しました。
私の中では事前調査や根拠を持って総合的な要素から判断して、クラウドファンディングというテストマーケティングに踏み切ったわけです。
しかし、他の記事でも書きましたが需要があるかどうか、商品力があるかどうかはお客様(=市場)が決めることです。
どんなに自分や自社が「良い」と思った商品でも売れなければ需要があるとは言えません。
私の中では限りなく需要=商品力だと考えています。
商品力があること。
これを一概に数値や言葉で表現はしづらい要素ですが、誰もが「良い」とする商品は売れます。
デザインが良いとか、機能性に優れているとか、それでいて価格も高くないとか、総合的な要素を踏まえて多くの人が「これよい商品だ」と感じれば売れます。もちろんクラウドファンディングやECは実物を見ることが出来ないので写真・動画・テキストといった要素も重要ではあります。
ただ言い方は悪いですがページデザインが多少ダサくても商品が良ければ売れます。
商品力がある商品を売る。
商売で当たり前とも言えることが、意外と掴めていない(私も含めて)ことが失敗の要因かもしれません。
時代の流れ・トレンド
もう1つ加えるならば、時代の流れ・流行(トレンド)にも左右される要素はあるでしょう。
その証拠に今、Makuakeでもマスクの案件がもの凄く伸びています。もちろんそれ以外の商品も伸びているものは伸びていますが、プラットフォーム側もこのご時世ですからマスクを推せば売れるというのは分かっていることです。
トレンドの波に乗れれば商品力が多少なくても売れます。もちろん商品力が無いと後々淘汰されまし不良品や低品質はもっての外ですが、最初のひと波で成果を出せればブラッシュアップしていくは可能です。
逆に言えばどんなに商品力があってもトレンドに乗れていなかったり、タイミングを誤ったり、あるいはそもそも知られなければ売れません。
そういった意味で今回の新商品は旅行関係のアイテムになりますが、今まさにトレンドは「自粛」や「外出禁止」です。
ただでさえ日常生活に支障をきたしているのに、旅行なんてもってのほか。と決めつけてしまうと旅行業界や観光業の方々が受けている打撃を考えればそんなことも言えませんが、事実でもあります。
時代の流れ・トレンドという意味では非常にタイミングは悪く、それが失敗要因と考えてもおかしくはないです。
新型コロナウィルスによる消費の落ち込み
時代の流れ・トレンドと近いですが、現実問題として新型コロナウィルスの影響で消費は落ち込んでいます。
とはいえ、逆にネットであれば外出しなくても利用できるので本来は追い風です。確かにクラウドファンディングの中でも伸びている商品は伸びています。
全くものが売れていないわけではなく、売れているものは売れています。
もちろんマスク不足が起きているように生活必需品や消耗品は別として、特にクラウドファンディングで起案されているような嗜好品や新商品系に関しては、本来は今の状況を考えれば「二の次三の次」になる市場です。
それでも売れている商品は売れているますので、人々が使うお金はよりシビアになっていると考えられます。
少し話は逸れますが、私が親しくしている飲食店はあまり影響を受けていないみたいです。もちろんこの状況が良いとは言えませんが、そこまで売上は下がっていないらしく、ファンがついていて常連のお客さんがたくさんいることが最大の強みだと改めて感じました。
諦めないけど無駄にはしない
繰り返しますが、失敗と言っているのはあくまでも今の段階で、です。
プロジェクトは続いていますし、既にご支援頂いている方もいらっしゃいます。私自身は良い商品(ブランド)だと考えている、その想いも変わりません。
ただ時代の流れ・トレンドと商品力(商品カテゴリー)の部分でベストなタイミングとは言えないことは事実です。
それを言い訳にしているわけではありません。仕方の無いことです。
この状況を予測してプロジェクト開始を遅らせるとか、そういった対応は出来たかもしれません。しかし過ぎたことを振り返っても仕方ないです。
これから出来ること、いま出来ることをしっかりと考え、そして何よりもここまでの失敗要因を整理して繰り返さない、無駄にしないようにと考えています。
もう一度繰り返しますが、プロジェクトは継続していますし良い商品だと考えていますので、「失敗=責任放棄」ではありません。そのことだけはハッキリと申し上げておきます。またMakuakeが悪いとか、新型コロナのせいにするとか、そういった小さな話ではなく、そういった想いも無いと言うことは申し上げておきます。
商品選定にこだわるべき理由
話を今回のメインテーマでもある商品選定に戻します。
といってもいくつかの要素は既に書きました。
ここで最も言いたいことは商品力のある商品を仕入れ(または開発)して販売すべき、ということです。
更に言えば、私は以下の公式が成功するための重要な要素だと考えています。
まず第一に商品力が無ければ成功しない、あるいは遠回りになります。
商品を仕入れたり開発して販売する物販ビジネスはもちろん、他のビジネスにも通ずることです。
飲食店を例にしてみる
例えば飲食店、中でもお寿司屋さんを例にしてみましょう。
A.都心の主要駅から近くて立地条件がよい「そこそこの味と価格の寿司屋」(チェーン店)
B.地方の閑散とした住宅街に佇む「もの凄く美味しくて価格も安い寿司屋」(個人店)
この2店舗があったとしましょう。
仮に上記の公式「商品力×ノウハウ×情熱」を最大10と数値化して掛け算したとします。
Aの寿司屋は「商品力5×ノウハウ10×情熱3」=150
Bの寿司屋は「商品力10×ノウハウ1×情熱10」=100
恐らくこんな感じに数値化できます。(例えなので全てのチェーン店の情熱が低いとかそう言うことではありません。)
Aの寿司屋はそこそこの商品力と情熱でもノウハウ(立地や集客力)があるから、それなりに成功するでしょう。
逆にBの寿司屋はいくら商品力と情熱があっても、ノウハウに課題があるとなかなか難しいかもしれません。
この時点では単純計算するとAの寿司屋が勝っています。
しかし、この両者が10年後も生き残っている(または成功している)という可能性で考えると、どうでしょうか?
私はBの寿司屋だと考えます。
なぜなら、飲食店なら飲食店で、ある程度ノウハウはどこかにあるからです。もちろんそれを探しに行く努力、学ぼうとする努力や行動は必要ですが、ノウハウは必ずあります。また、ノウハウは真似される可能性もあるものです。
一方、商品力はそのお店にしかないものです。情熱も同じです。
Aの寿司屋はノウハウが「そのとき」は良くても、後々もっと安くてそこそこの味の寿司屋が出来たら厳しくなります。言い換えればファンが付かなければお客さんは安い方、あるいは味が良い方に流れていくでしょう。
Bの寿司屋は時間が掛かるかもしれませんが、ノウハウを学んで出来ることを実践すればファンが付く可能性は高いと言えます。
ちょっと立地が不便なところでも、例えばSNSで営業情報をシェアしてくれるとか、食べログでも予約を受け付けるとか、そういった個々の施策がまさにノウハウです。ちょっとした工夫やノウハウでお客さんをフォローすることで本来届くべき商品力を届けることができます。
こうした行動は情熱が無ければ出来ませんので、情熱も必然的にセットです。
寿司屋を例にしましたが、これは多くのビジネスにおいて通ずる要素では無いでしょうか?
まずは商品選定・商品力
いま私が個別サポートさせて頂いている方の多くは商品選定、つまりリサーチのフェーズの方が多い印象です。
始めた時期が違えばフェーズも違うので一概には言えませんが、リサーチにやや時間が掛かっている方もいらっしゃいます。
しかし、それが問題とは全く思いません。
むしろ今こそじっくりと時間をかけて商品選定をして、商品力のある商品やブランド、メーカーを見つけて欲しいです。
もちろん、いたずらに時間を掛ければいいわけではありません。
しかし、契約できそうだからと独占契約を優先したり、安易に「クラウドファンディングをやりたいから」という理由で独占契約を結ぶのは危険ということです。
これも私の失敗談ですが、私が現在も参加している輸入商社コミュニティPIUに参加した当初は一種の競争みたいなものがあったように感じます。
具体的に言えば、コミュニティに同時参加した人が一定数いましたので、「初めて契約が取れました!」とか「明日からクラウドファンディングやります!!」みたいなスピード比べになっていた時期がありました。
もちろんビジネスにはスピード感が大事です。一方で「焦る」必要はありません。ましてや他人を「煽る」必要もありません。
時代の流れやトレンドもあるので「自分の都合」で進める訳にもいきませんが、逆に「あの人が上手くいっているから自分も早くしないと」と焦る必要はありません。
人と比べるのはプラスの要素もあればマイナスの要素もあります。他人の行動が刺激になって自分も行動量が上がるのはプラスの要素です。
しかし人と比べて焦ってしまったり、何も考えずに「これが良い」と言われたことに飛びついて失敗してしまうといったことはあります。これがまさに私自身の失敗でもありました。
だからこそ私は個別サポート、マンツーマンサポートにこだわっています。
お金は失っても経験は失わない
こうした私の過去の失敗も含めると、それなりに失ったお金もあります。
とはいえ、お金は失ってもまた取り戻せます。しかし積み重ねた経験は失いません。
私の個別サポートに申し込んで頂く多くの方が輸入総代理ビジネスやクラウドファンディングの未経験者、初心者の方です。
正直なところ、私はもの凄い実績があるわけではありません。むしろたくさんの失敗をしてきました。実績がある方、具体的にクラウドファンディングで何千万円と売り上げている方やAmazonや楽天市場、自社サイトでガンガン売っている方はたくさんいます。
だからこそ、私は私の失敗を踏まえてお伝えすることが強みだと考えています。
成功した人は成功したノウハウを伝えがちですが、成功したノウハウが同じように成功する保証はありません。再現性は不明です。
しかし、失敗したことを「失敗しないようにする」ことは多くの人に出来ることです。失敗したことを失敗しないようにする再現性は高いはずです。
私の経験はかけがえのないものです。たとえ私より実績があって、たくさんのお金を稼いだことがある人でも経験していないことを、私は経験している自信があります。
実際に私よりはるかに実績がある方が私に質問や相談をしてきていただく場合もあります。もちろん私も学ばせて頂くこと、質問をすることもあります。そこにはどちらが偉いとか上とか下とかは全くありません。
私は私なりに経験を積んで成功もしながら失敗もして、その中でも特に失敗したことをこうしてアウトプットすることこそ、個別サポートを受けて頂く方、あるいはこのブログを読んでいただく方の役に立てればという思いです。
これから商品を探してクラウドファンディングを検討している方は今一度、広い視野で世の中を見つめ、商品力・トレンド・情熱があるかどうかを考えてみてください。
私自身も考えていきます。
最後に告知
最後にちょっとした告知になりますが、ここ最近はクラウドファンディング後の一般販売、特に自社ECサイト運営に関して弊社でも利用しているShopifyの情報発信に注力しています。
主にTwitter、そしてShopifyを研究・アウトプットするための専用ブログも立ち上げています。
https://shopify-fan.com/
まだまだコンテンツ不足ですが、情報収集・実践・検証を繰り返しながらアウトプットしていきます。
Shopifyに関する情報は上記のブログをぜひご覧ください!
合同会社FRONTIER TRADE代表社員。
一人でも出来るビジネスを通じて一生涯に渡って稼ぎ続ける情報を発信するメディア「ひとりカンパニーのススメ」を運営。自らもひとりカンパニーとして輸入総代理ビジネス、Webサイト構築、メディア運営、YouTubeなどに取り組む。