輸入総代理ビジネスの活動理念

輸入総代理ビジネスは利益率が高く、やりがいもあるので非常に魅力的なビジネスです。

ただ、利益率が高いということだけで参入するようなマインドでは上手くいかない場合もありますので、注意が必要です。

重要なことは物販ビジネスの経験有る無しではありませんし、資金力だけがモノを言うビジネスでもありません。

資金が無くても工夫次第で何とでもなりますし、経験が無くても一つずつ丁寧に取り組んでいけば次第に力が付いてくることは間違いありません。

そこで、今回は輸入総代理ビジネスを取り組むにあたっての活動理念を明記しておきたいと思います。

メーカーの売り上げに貢献すること

輸入総代理ビジネスで重要なことは自分だけが儲けようと考えないことです。

転売の場合は同じ商品や似たようなジャンルを扱う出品者は、実際のところいないに越したことはありません。

しかし、転売と言うビジネスモデルである以上、誰でも参入できるビジネスですので、仕方ないことです。
特にAmazonではいわゆる「相乗り出品」を避けることはできないため、他社でも取り扱いができる商品の場合、バッティングしてしまうことは避けられない事実です。
そうなると、いかに自分が稼ぐかしか考えていませんので、価格競争に陥ったり最悪の場合ほかの出品者に悪質な嫌がらせをするようなケースも残念ながらあります。

一方で、輸入総代理ビジネスの場合は総代理契約を獲得したり、OEMODMによる独自製品の取り扱いができるようになると、同じ商品での競合他社というのは存在しなくなります。

つまり独占的に販売ができるようになります。転売ビジネス経験者の方からすれば、これがどれだけ大きなことかお分かりいただけると思います。

しかし、だからと言って自分だけが独占して儲けられるぜ!みたいな思考では上手くいかないものです。

まず第一に、メーカーの売り上げに貢献するという意識が大事です。

輸入総代理ビジネスはメーカーの協力なくしては成立しません。

もちろん、転売とて仕入れ先から仕入れが出来なければそもそも販売できませんので同じと考えられますが、ビジネスとしての協力関係と言うより、お店側からしたら1顧客に過ぎません。

しかし、輸入総代理ビジネスの仕入れ先はメーカーであり、メーカーと共に協力し合いながら日本での販売をしていきます。
そのため、自分だけの利益を優先するマインドの場合、メーカーに対する要求はただひたすら「値下げしろ」というオファーになります。
当然、向こうもビジネスですし人間ですから、一方的に安くしろ、と言われて気を良くすることはないです。

とはいえ、相手によっては原価を吹っかけてくる会社もあるので一概には言えませんが、何事も相場とのバランスで考えなければいけません。

特に価格交渉をして相場まで下げるとか、その辺りはテクニックになるので割愛しますが、いずれにしても、自分だけの利益を追求してしまうと価格だけの話に終始してしまいます。

しかし、メーカーと協力することを考えるなら、メーカーが生産した商品をいかに日本で売っていくか、その結果として出荷数が増えてメーカーの売り上げが上がるか、このマインドになったほうが絶対に交渉も上手く行きます

こちらから値下げしろと言わなくても、向こうから良い条件を提示してくれる可能性もあります。

当たり前のことですし、一般的な会社やアルバイトであっても仕事である限り全く同じことなのですが、それが輸入総代理ビジネスになると出来ない、やらない人がたくさんいるのも事実です。

新しい価値を提供する

輸入総代理ビジネスの魅力は日本に新しい価値を提供することができることです。

輸入総代理ビジネスは物販ビジネスですが、実は必ずしも物販にこだわる必要は無いですし、それ以外の展開も可能です。
1つの軸から様々な展開に波及できるのが輸入総代理ビジネスの魅力です。

例えば、よく原宿や渋谷などで「日本初上陸!」と大々的に宣伝しているスイーツ店がありますよね。

もちろん、海外からスイーツやフルーツを輸入して加工して販売しているので物販と言えば物販ですが、どちらかと言えばサービスを提供しているのに近いといえます。

もっと分かりやすい例では、例えばヨガやベジタリアンのようなスポーツ、文化、趣味の分野でも輸入しているものがたくさんあるのが日本です。
そういった意味で、商品を通じて様々な新しい価値を提供し、その結果として物販にとどまらない展開も出来る可能性を秘めているのが輸入総代理ビジネスです。

そして、もし自らがリサーチをして、仕入れて、日本でヒットして、日本中に広まっていったらどうでしょうか?

これほどの喜びはないでしょう。

それくらい、輸入総代理ビジネスには新しい価値を提供するという魅力あるビジネスです。

自社の立ち位置を考える

輸入総代理ビジネスは難しいというイメージがあります。

確かに、単純転売ビジネスと比較すれば難しいかもしれません。

単純転売の場合は、すでに売れている商品や認知度の高いメーカーやブランドのネーミングバリューを利用できるからです。
つまり、自社が広告宣伝や販促活動をせずとも、企業が勝手にCMを打ってくれたり、広告を出してくれるので勝手に商品の知名度は広がっていきます。
その知名度を利用して、ただ売れている商品を安く仕入れて高く売る、というだけのビジネスです。
お金を稼ぐという意味では良いかもしれませんが、社会的価値も地位も無く、簡単に言えば人の役に立っているとは到底思えないビジネスです。

一方で、輸入総代理ビジネスで取り扱う商品の多くは1から知名度を広げていかなければいけません。
つまり、単純転売とはやっていることが全く違うことになります。

商品を仕入れて販売する、という意味で同じ物販ビジネスではあります。
Amazonや楽天市場といったプラットフォームも利用しますので何かと比較されがちですが、そもそもやっていることが違います。
当然ながら求められるマインドも違ってきますので、輸入総代理ビジネスを通じて得た経験が自分自身のスキルにもなり得ます。

また、プラットフォームでの販売はあくまでも手段の1つです。Amazonだけで完結するものでもなければ、インターネットだけで完結するものでもありません。

競合分析も重要ですが、独自性のある製品であればあるほど、自社やその商品が日本市場の中でどういった立ち位置でいるべきなのかを考える必要があります。

単純転売のように、単純に競合他社に倣って価格を下げるとか、相乗りするかとか、そういった思考ではなくなります。
ハッキリ言って単純転売は「考える」という必要がほぼありません。ただ機械的にリサーチして、利益計算して、利益が出るなら仕入れて売る、それで終わりです。その繰り返しでたとえ稼げたとしても利益率は低く、転売の場合は利益率20%いけば良い方です。

中には利益率10%くらいで薄利多売戦略をとり、それで「月商1000万円です!」みたいに自慢しても虚しいだけです。

大事なことなので繰り返しますが、やっていることが違うのです。

転売で稼ぐためにも色々な手法やテクニックを用いて考えながら実践することは重要です。

ただ、私の感覚的には転売の方が考えることは少ない分、簡単だと感じています。

だからと言ってすぐ稼げるとか楽して稼げるという意味ではなく、「考えるべき要素が少ない」という意味で、です。

初めて輸入総代理ビジネスをスタートしようとすると、情報量や、やるべきことは多いです。

特に転売ビジネスに取り組んでいる方や経験のある方にとっては、ただリサーチして仕入れて出品する、というシンプルな作業だけでは完結しません。

しかし、一度に膨大な要素を全てこなす必要は無くて、フェーズによってやるべきこと、考えるべきことは細分化できます。

全体で見ると壮大かもしれませんが、1つ1つを分けていくとそんなに難しいことはありません。

活動理念を忘れずに

私自身もそうですが、輸入総代理ビジネスを長く取り組んでいると原点ともいえる活動理念をつい忘れてしまうことも、恥ずかしながらあります。

これは輸入総代理ビジネスに限らず、転売であっても基礎を守って活動することは大事です。

野球に例えれば、プロ野球選手も同じことです。
一流選手になっても、ランニング、キャッチボール、素振りといった基礎的な練習は欠かしません。

ビジネスも同じことです。

活動理念を忘れず、時には原点に戻ることも含めて取り組んでいくことが重要です。

これから輸入総代理ビジネスに取り組んでみたいと考えている方にとっては、まずこうした考え方で取り組んでいくべきだということを理解頂けたら良いでしょう。

いま現在すでに取り組んでいる方にとっては、初心に戻って改めて確認ができれば幸いです。

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