クラウドファンディングを始める際のデメリットや注意点

私がメインで取り組んでいる輸入総代理ビジネスではクラウドファンディングを活用した販売戦略が王道となっています。
これまでにもクラウドファンディングの始め方やメリットなどを書いてきましたが、今回はクラウドファンディングを始めるうえで注意すべきことやデメリットの部分をアウトプットしていきます。

何事もそうですが、メリットがあればデメリットもあります。特にビジネスではメリットとデメリットをしっかりと把握したうえで判断し、デメリット以上のメリットや恩恵を受けられることを目指していくものです。

クラウドファンディングに関しては実践した多くの人がメリットや強み、集客の方法や支援を伸ばす方法を論じている一方で、デメリットや注意点については多く語られていない印象があります。

確かにクラウドファンディングにはメリットが多いですが、デメリットや注意しておくべきこともあります。
人によってデメリットではない部分もあるでしょうし、どこに重きを置くかで重要度も変わってくるかと思いますが、参考になればと思います。

MEMO
ここでのデメリットや注意点は実行者・起案者側の立場で書いていきます。

すぐに販売ができない

クラウドファンディングはプロジェクト期間中に支援を募り、終了後に製品を製造し、出荷するまでが1つのプロジェクトとなります。
そのため、プロジェクト期間中に他のクラウドファンディングを実行することはもちろん、Amazonや楽天市場、あるいは実店舗など起案しているプラットフォーム以外での販売や出品は一切できません

例えばプロジェクトが1ヵ月、終了からリターン出荷完了まで1ヵ月とすると、少なくとも2ヵ月間はクラウドファンディング以外の販路がありません
リターン出荷が完了してから初めて他のクラウドファンディングや販路に出品して販売ができます。

一般的な販売方法は先に商品を仕入れ、到着して準備が整ったらすぐに販売が開始できます。
そう言った意味でクラウドファンディングの場合は先に仕入れが無いというメリットがある分、すぐに販売を開始することは出来ないのがデメリットと言えます。

自社の資金繰りや商品に対するスケジュール感、販売戦略などを加味してクラウドファンディングを活用すべきかどうか判断するのがお勧めです。

もしクラウドファンディングをせず、すぐにAmazonや楽天市場、あるいは実店舗に卸したほうがすぐに利益が出そうな商品であればクラウドファンディングをしない、というのも選択肢としてはアリです。

割引ありきなので利益率が下がる

クラウドファンディングのリターンとして商品そのものを提供するのが購入型クラウドファンディングでは一般的です。
その際、いち早く商品を提供できる「先行者利益」があるのはもちろんですが、実際にはそれに加えて販売予定価格から値引きをするのがクラウドファンディングのリターン設定における慣習となっています。

例えば仕入れ原価3,000円の商品を定価10,000円で販売するとします。
一般販売した場合、例えばAmazonで販売手数料10%とすると、仕入れ原価3,000円、販売手数料1,000円、送料1,000円の場合に残るお金は5,000円です。

クラウドファンディングの場合、手数料は20%前後が相場なので20%とします。
更に特典として割引を適用するので、20%OFFなら販売価格は8,000円となります。

すると、販売価格8,000円から原価3,000円、手数料1,600円、送料1,000円として残るお金は2,400円です。

注意
計算しやすいように細かい経費は除いてます

一般販売と比べて大幅に残るお金が減るのは明白です。
今回の例は仕入れ原価と販売価格の条件が割と良い方ですが、もっと厳しい条件の場合もあるでしょう。その場合、ほとんど利益が残らないということも少なくありません。

クラウドファンディングをどういった立ち位置と考えるかは戦略次第ですが、クラウドファンディング単体で大きな利益を見込むなら手数料と割引を考慮した販売価格の設定が必要になります。もちろんそこには仕入れ原価や、その他の諸経費も考慮する必要がありますので、それらの要素を踏まえてクラウドファンディングのリターンや価格を設計していく必要があります。

間違ってもどんぶり勘定で実行して「全然お金が残らない!」ということがないように注意しましょう。
基本的にクラウドファンディングはリスクが低い分だけ手元に残るお金は少なくなる傾向にあります。

生産状況によって遅延が起こり得る

輸入総代理ビジネスの場合、商品の生産は海外メーカーに依頼することになります。
クラウドファンディングを始める前から様々な交渉をしているので、いきなり見ず知らずのメーカーに依頼するわけでは無いですが、実際にクラウドファンディングが始まると生産する個数も分かってきます。

そもそも、その商品が海外ではきちんと生産されて出荷されているのか、品質に問題が無いのか、その辺りの確認は必須ですが、いずれにしてもいざ生産となった場合に予定通り進まない可能性は考えられます。

クラウドファンディングのリターン出荷はある程度余裕をもってスケジュールを組むのがお勧めです。
数週間程度の遅延ならば問題ない場合が多いですが、これが1ヵ月以上になってくると炎上(クレーム)の原因となります。

一般的な販売では先に仕入れをして商品が在庫として用意できている状態なので、出荷が遅れるということは余程のイレギュラーが無ければ起こりません。しかしクラウドファンディングの場合は受注が先で生産が後なので、遅延リスクは十分に起こり得ます

この辺りのスケジュール管理、危機管理は重要で、特に海外メーカーは時間やスケジュールにルーズな場合も多々あります。
事前の交渉では「問題ない」と言っていても、実際に生産が始まったら「部品が足りない」とか「人手が足りない」といったトラブルを平気で言ってくることもあります(苦笑)

そういったイレギュラー対応も踏まえてスケジュールを組み、万が一遅延が起きそうな場合は迅速に対応して支援者の理解を得ることが重要です。

プロジェクトが爆発的に伸びると急な対応に迫られる

これはデメリットというより注意点です。
プロジェクトの支援額(支援数)が想定以上の爆発的な伸びをした場合、メーカーや出荷関係など関係各所へ迅速な報告と対応が必要になります。

具体的にはプロジェクト期間中にテレビに取り上げられたり、人気ユーチューバーやインフルエンサーの紹介などで一気に注目が集まる場合に起こり得ます。

もちろんビジネスとしてはとても良いことですが、万が一メーカーから「そこまで多くは一気に製造できないよ」と言われたらリターン出荷のスケジュールにも影響が出ます。
遅れてもいいから製造できれば良いですが、「そもそも作れない」といったことを言われたら最悪です。

ちなみに私の知り合いの知り合いですが、プロジェクトが想定以上に伸びたにもかかわらず、資金繰りがギリギリだったため生産が追い付かず、リターンを出荷できないまま倒産してしまった会社もありました。そもそも想定以上に伸びたことが原因では無いですが、そういったケースもあります。
また海外では、やはり想定以上の支援を得て開発を開始したにもかかわらず、それでも開発コストが足りずに製品が完成せず頓挫してしまった事例もあります。

滅多にないことですが、対応策としてはクラウドファンディングの進捗状況をこまめにメーカーに伝え、コミュニケーションを密に取っておくことがお勧めです。

繰り返しますがプロジェクトが爆発的に伸びることはとても良いことです。
しかし、クラウドファンディングは支援を得てから生産に着手するという仕組み上、「出来ませんでした」では許されないということは肝に銘じておいたほうがよいでしょう。

まとめ

クラウドファンディングの仕組みは私たちのようなひとりカンパニーや中小企業にとって魅力的です。
メリットや強みが多い一方で、ここでご紹介したデメリットや注意点も把握しておくとクラウドファンディングを始めるうえで自信を持って進められるのではないかと考えています。

ぜひクラウドファンディングの始め方をおさらいして、実際にクラウドファンディングを始めてみてください。

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