輸入総代理ビジネス・総代理権の獲得に向けて

輸入総代理ビジネスの最大の強みは
総代理権を獲得することによって、
日本国内ではその商品やブランドを
完全に独占することができることです。

つまり、競合他社が参入して価格競争になるという
転売ビジネスの課題は一切ありません。

また、ひたすらに商品数(SKU数)を増やして
売り上げを伸ばすという戦略でもないので、
1商品(1SKU)のみで生計を立てることも可能です。

総代理権獲得の重要性

冒頭でも書いたように総代理権を獲得すると
その商品やブランドは自社で全ての権限を持つことになります。

「何となく凄いな」ということは分かるかもしれませんが、
具体的にどのような意義があるのかを先にお伝えします。

高い利益率

転売ビジネスの経験がある方はご存知しれませんが、
転売ビジネスの利益率は良くて20%前後と言われています。

良くて、です。

やり方にもよりますが、5~8%といった利益率で
回している方もいらっしゃると思います。

なぜそうなるかと言えば、理由はシンプルで
商品が生産されてから消費者が購入するまでに
様々な中間業者が存在するからです。

どのような物販ビジネスであれ、
工場が生産した段階が最も安いのは当然です。

物販ビジネスに限らず、食品でも同じことが言えますね。
例えば「工場直営の焼肉屋さん」もそうです。
生産者から直接仕入れているからこそ、
中間業者を通さないがために安く提供できるのです。

しかし、だからと言って中間業者が悪いわけではありません。
特に食品などの場合は生産者から加工業者に委託され、
更に流通を担う業者に委託されるなど、
専門性を持った業者や太いパイプを持った業者がいることで、
生産者は商品や食品の生産に集中できるのです。

とはいえ、工場やメーカーから直接仕入れて
販売することが出来れば、ほぼ原価で仕入れて
販売が出来ますので、利益率が高くなるのは自然なロジックです。

商品の育て方を決めることが出来る

輸入総代理ビジネスで扱う商品やブランドの場合、
大抵の場合は日本で新しく発売することになります。

つまり、今までにないもの、日本初上陸となるものです。

商品やブランドを育てていくにあたり、
例えばアパレル関連ならInstagramで流行らせよう、
動画で説明したほうが分かりやすければYou Tubeを活用しよう、
オフラインで直接触れてもらったほうがいいものは
POPUPストアに出店してみよう、
といった施策を自社が主導して実施できます。

商品の価格決定権がある

これが高い利益率を出すためのポイントとも言えます。

転売ビジネスの場合は自社で決定するどころか、
競合他社の価格やプラットフォームのルールに日々
委ねられ、自分が販売したい価格を決める
価格決定権は一切ありません。

しかし、輸入総代理ビジネスにおいて
総代理権を獲得した商品は、
日本での販売価格を自分で決めるのです。

もちろん、メーカー側がある程度基準を設けている場合
(いわゆるメーカー希望小売価格ですね)や
「最低でもこの価格以上で売ってください」という条件が
ある場合はあります。

しかし、メーカーにとっても日本市場のことは
詳しくありませんし、だからこそ、日本市場をよく知る
私たちに価格決定権も含めた
権利を委ねるのが総代理権の本質です。

商品力でパートナーを増やす

ロフトや東急ハンズと言った有名店は
起業したばかりでいきなり取引をするのは難しいです。

しかし、輸入総代理ビジネスの場合は
商品自体に魅力があれば、商品力によって
取引が可能になる場合もあります。

むしろ、商品が販売店のコンセプトに合致して、
販売したいと判断された場合は
相手から取引を希望されることもあります。

ロフトのバイヤーさんから「御社の商品を扱いたい」と
言われる可能性があるということです。

そんな夢物語のような話かもしれませんが、
現実的に可能性は十分にあります。

これは転売ビジネスをしているうちは
120%あり得ないことだとお分かりいただけると思います。

総代理権獲得に向けて

改めて、総代理権を獲得することの重要性をまとめました。

では、実際に総代理権獲得に向けた流れを見ていきましょう。

現時点で日本総代理店がいるのか

まず、その時点で日本に総代理店がいるのかどうかは
確認する必要があります。

大きく分けると下記4つに分かれます。
1、すでに日本総代理店がいる
2、日本総代理店がいるが、もうすぐ契約が切れる
3、日本総代理店はいないが、特に探してない
4、日本総代理店はいなくて、探している

ここでよく「1の場合は諦めるしかないですか?」
という質問をいただきます。

答えは「メーカーの回答次第」です。

仮に1の回答が来たとしても、
どの程度の契約なのかによります。

流石に総代理契約をしたばかりだと
すぐには契約が切れないので、
その時点では一旦諦めるしかないでしょう。

ただ、2のように、いることはいるけど、
変わる可能性がある場合もあります。
この場合は脈ありです。

3のように、いないけどメーカーが必要性を
感じていない場合もあります。
これはメーカーの日本市場への位置づけの問題なので、
交渉によって獲得できる場合もあれば、
メーカーの確固たる戦略で、まだ日本市場には参入しない、
という場合もあります。
とはいえ、こちらのオファー次第で
考えが変わることもありますので、
こちらも脈ありです。

そして4が最も交渉がしやすいのは
イメージが付きやすいと思います。

つまり、1の場合を除いて2~4の状況ならば
交渉次第で獲得できる可能性があるといえます。

直接商談によって獲得する

では、実際に獲得するまでの方法ですが、
まずは直接商談ができる場合です。

主に展示会の場になりますが、
後日改めて会ったり、Skypeでもいいでしょう。

いずれにしても直接商談をする場面で
総代理権を獲得できます。

メーカー側が最も気にするのは「日本でどのくらい売れるのか」です。
なので、こちら側も「このぐらいは売れそうだ」といった
数字的な提案や、「こんな風に売っていく、販促していく」という
プロモーション戦略を提案していきます。

総代理権を獲得する条件はメーカーによって様々です。

例えば「1年間で10,000個出荷(オーダー)したら継続」といった
具体的な期間と数字が決まっている場合もありますし、
「とりあえず半年間」とか、
期限は特に決めずに「お前に任せた!」といったケースもあります。

この辺りは実際に交渉してみないと分かりませんが、
最も重要なことは熱意です。

もちろん、数字的な根拠やプロモーション手法を
アピールすることも大事ですが、
結局は人対人の交渉です。

相手も人間ですから、自分たちが作った商品を
一生懸命、丁寧に販売、プロモーションをしてくれそうな
会社にお願いしたい、と思うのは自然な感情です。

繰り返しますが、いくら商慣習が違う外国の人と言っても、
同じ人間です。

その辺りはテクニック的な部分と
感情論的な部分を上手く組み合わせて行きたいところです。

コンペによって獲得する

例えば展示会で注目を集めるような商品の場合、
展示会ではたくさんの企業がメーカーと商談をするため、
その展示会の間では総代理店が決まらない場合もあります。

その場合にはメーカーの方が取引を希望する各企業に対して
今後の戦略や販売計画の提出を求め、
最も可能性がありそうな企業に対して後日、
総代理権を付与するという流れもあります。

私は、これで総代理権を獲得したこともあります。

とはいえ、その場合も大事なことは熱意です。

展示会の場でもそうですが、
帰国した後のメールのやり取りでも同じことです。

メーカーとて、結局はやってみなければ分からないことは
十分に承知しています。

もし、「この数字を達成できなかったら違約金を求める」という
スタンスのメーカーであれば、最初から取引は辞めましょう。

双方が対等な立場でビジネスをするのが重要です。

まとめ

総代理権を獲得する、と聞くとハードルが高いように
感じるかもしれませんが、実際にはそこまでハードルは高くありません。

要は、その商品やブランドを
本気でやりたいかどうかです。

その思いがあれば自然と熱意は付いてきますし、
「どうしたら売れるのか」という思考も湧いてきます。

もちろん、テクニカルな部分もありますが、
それだけはない、私たちひとりカンパニーでも
通用するのが輸入総代理ビジネスの魅力です。

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