クラウドファンディングの始め方から成功のポイント

前回はクラウドファンディングの始め方についてまとめました。

こちらの記事では基本的な流れを中心に書きましたので、今回はよりクラウドファンディングを成功に導くためのポイントを整理していきます。
今回も購入型クラウドファンディングを前提にしていきますが、投資型でも応用できる内容はあるかと思います。

せっかくクラウドファンディングを始めるのであれば少しでも多くの支援を集められた方が良いですので、クラウドファンディング成功のポイントを深掘りしていきましょう。

とにかく初速に全てを賭ける!

まず何と言ってもクラウドファンディングがスタートしてからの初速が最重要です。
クラウドファンディングの初速とはプロジェクトが公開された直後から支援がどのくらい入るかということです。

目標金額や商品の単価にもよりますが、プロジェクト開始から12時間で目標金額の30%以上まで到達していればベタ-と言われています。
もちろん早ければ早いほど良く、最短でプロジェクト開始から数時間あるいは数分でサクセスすることも珍しくありません。
サクセスは設定した目標金額に到達することなので、この金額によっても異なります。

目標金額については後ほど詳しく書きますが、いずれにしても開始直後はプラットフォームのトップページに掲載してもらえたり、支援者も新規プロジェクトとして注目する機会が多いので初速は非常に重要です。

では、いざスタートダッシュを決めようと思ったときにどんな行動をすればいいか。
プロジェクトの内容や会社の状況によって様々ではありますが、共通して出来ることは必ずあります。

個人SNSで投稿する

自分が会社の代表なら必須ですが、もし社員だという方も自分のSNSで必ず投稿してください。
社員だからしなくていいということはなく、むしろある程度の規模の会社なら他の部署の人にも依頼するなどスケールメリットがあります。

とにかく少しでも多くプロジェクトを露出することが重要なので、個人SNSはフル活用しましょう。個人SNSなら予算も不要です。ただし、厳密には開始してからでは遅いです。
プロジェクト開始日は事前に決まっていますので、おおよそでも予定が決まったら周りの人に声掛けを始めます。

理想としては以下のタイミングで投稿すると認知度は高まるでしょう。

  • プロジェクト実行が決まった時
  • プロジェクト開始日が決まった時(おおよそでもOK)
  • プロジェクトが開始した時

ここで言う認知度とは、あくまでもあなたが知っている範囲の人に、です。

ですから、普段からプライベートなことでもいいのでSNSに投稿しておく習慣があるとより良いでしょう。
これは私にも言えることですが、いきなりクラウドファンディングがスタートした宣伝的なことだけ投稿しても反応は微妙なケースがあります。
そうではなく普段からSNSに触れておくことで「こんなこともやってるよ!」という自然な流れでクラウドファンディングの告知が出来ます。

よく告知や宣伝の時だけ投稿したり連絡をしてくる人がいますが、自分が受ける側の立場だったらどうでしょうか?
もちろんそれでも問題無い人もいますが、できれば普段からSNSで仕事のことでもプライベートでもいいので投稿しておくと何かと便利です。

顧客や取引先に告知する

個人SNSで投稿するのと似ていますが、もし既に顧客や取引先、パートナー企業などがいれば告知しましょう。
メールアドレスが分かっているなら個別メールあるいはメルマガで、最近ではLINE@を運営している人も増えていますのでLINE@での配信でもいいでしょう。

私は輸入商社コミュニティに所属しているので、そこでの告知やシェアのお願いなどをしています。周りも同じようにクラウドファンディングを起案する人が多いコミュニティですので、自分がやらないときは他社のプロジェクトをシェアし、自分がやるときはお願いする、といった持ちつ持たれつ的な関係性が出来ています。

たとえコミュニティに参加していなくてもそういった関係性の会社や個人がいると良いですね。
また、告知する際に直接支援を求めるのでは無く、SNSでのシェアや投稿、あるいはオフラインでの口コミなど無料で出来ることをお願いするのがポイントです。「クラウドファンディングするので買ってください」というのはちょっと気が引けますが、「シェアしてください」であればハードルは下がります。

いずれにしても自分の周りにいる人や連絡先を知っている人にはなるべく多く告知して認知度を上げるのが重要です。

これらの施策はプロジェクト開始前から出来ますのでプロジェクトの準備を進めながら積極的に行なっていきましょう。

プラットフォーム側の告知

どのプラットフォームでも必ずメルマガやLINE配信、メディア露出など新規プロジェクトを後押ししてくれる施策があります。
最初の段階では支援額がどのくらい集まるか分かりませんので、とにかく早めに施策をお願いすることが重要です。

プラットフォーム側も多くの案件を抱えているので特定のプロジェクトを優先することは出来ません。
タイミングを相談しながら、例えばメルマガの掲載枠に余裕がありそうなタイミングを狙ってプロジェクトを公開するといった戦略も大事です。

早い段階でプラットフォームによる告知をしてもらうことで支援を集め、支援額が増えれば増えるほど新たな支援に繋がる、という相乗効果は確実にあります。支援する側からしても数十万円しか集まっていない段階で支援するのは少し勇気がいりますが、数百万円、あるいは数千万円集まっているプロジェクトなら「自分も支援してみようかな」となるのが心理です。

プラットフォームによる特長の違いを知る

順番が前後はしますが、そもそもどのプラットフォームを選択するかは重要です。
クラウドファンディングの始め方でも書いたように新商品を初めて発表する場合、Makuake以外のプラットフォームを選択すればMakuakeでの起案は出来なくなります。

今のところMakuakeが規模としては一歩抜けている印象はありますが、その分だけ起案数が増えて自社のプロジェクトが埋もれてしまう可能性もあります。
ヒットして取り上げられるようになれば良いですが、他のプロジェクトが目立って自社プロジェクトが目立たなくなってしまうと厳しくなります。

プラットフォームの特長としては、ガジェット系やテクノロジー系の商品ならGREEN FUNDINGがお勧めです。また商品単価が2万円を超えるような高単価商品もGREEN FUNDINGの方が支援が入りやすい傾向にあります。

一概には言えませんが、Makuakeは割と若い層の支援者もいるため商品単価は安い方がやりやすいです。一方でGREEN FUNDINGは割と富裕層の方も支援者にいるので多少価格が高くても機能やデザインが良ければ支援に繋がります。

もちろん全部が全部ではありませんが、高単価商品やガジェット系はGREEN FUNDING、アパレル系や単価が安い商品ならMakuakeといった基準を私の中では持っています。

MEMO

こんな商品をクラウドファンディングしたいのですが、どのプラットフォームがいいですか?という相談はよく受けています。もしよろしければご相談ください。

目標金額設定の基準

クラウドファンディングでのプロジェクトのサクセス(成功)は目標金額に達成するかどうか、です。
目標金額は基本的には自由に設定できます。

とはいえ、現実的には基準があります。

例えば商品を仕入れる際に必要な最低ロットが1000個、仕入れ単価が500円とします。
つまり仕入れに必要な最低限の資金は50万円となります。
この50万円を目標金額に設定すれば起案者はプロジェクトが成功した時点で仕入れに必要な最低資金も確保できたことになります。
※厳密には送料やクラウドファンディングの手数料もありますが計算を簡略化しています

一方、支援者側からすれば50万円以上集まらないとリターンの恩恵を受けることが出来ません。
もちろんプロジェクトが成立しなければ返金されるのでリスクはありませんが、せっかく支援するならサクセスして欲しいと思うのは普通の感覚です。

商品の単価にもよるので何人あるいは何個分の支援が必要かは異なりますが、目標金額は低ければ低いほどサクセスする確率は上がります
そのため、たとえ仕入れに必要な最低資金が50万円だったとしても、あえて目標金額は20万円に設定し、目標金額を上回る推移をしながら支援を伸ばしていくという考え方も出来ます。

この辺りは本当に会社の戦略、経営者の判断、商品の計画などによるので何が正しいとか間違っているというのはありません。

ただ少なくとも、目標金額が低ければサクセスする確率は高くなり、その分だけ支援者にとってはリターンを提供してもらえる確率も上がります。
支援者にとってはリターンを受けたいから支援する、というのが本質ですから、そこの兼ね合いで決めていくことになります。

オンラインもオフラインも最大限に活用

先ほどの個人SNSでの投稿と似ていますが、クラウドファンディングはインターネット上で行なう性質上、オフラインを疎かにする人もいます。
確かにクラウドファンディングはオンラインのみで完結する仕組みなので、それこそ自分の顔や情報を一切出さなくても会社の看板さえあれば実行できます。

とはいえ、大手企業ならまだしもクラウドファンディングを必要とする中小企業や私たちのようなひとりカンパニー規模の会社であれば代表である社長が積極的に発信した方が良いです。

そのためにはオンラインオフライン問わず、例えばプロジェクト期間中にイベントがあれば出展してPRの場を設けたり、SNSや広告以外にもプレスリリースなどを活用してメディアに取り上げてもらうように働きかけることが重要です。

サンプルがあればとにかく見せる

クラウドファンディングを始める最大の理由は資金調達です。
新商品を開発あるいは輸入して販売したい、そのために事前予約を受けるとも言えます。そのためクラウドファンディングを始める段階では商品が完成していないことも珍しくありません。

とはいえ、試作段階のサンプルがあれば積極的に露出していくのがお勧めです。
先ほどのオンラインオフライン問わず活用すると書いたポイントもそうですが、そこで完成品では無くても実物のサンプルがあるだけで信頼性が変わります。
やはり実物に勝るモノはありません。いくらカッコいい動画や写真があっても実物がショボいとガッカリです。

実際に、そういった原因で炎上したクラウドファンディング案件もありました。

MEMO

クラウドファンディングの炎上とはプロジェクト終了後に何らかのトラブルがあってクレームが殺到することです。この場合は品質に問題があったケースです。

そういった懸念を少しでも避けるためにサンプルがあれば積極的にプロジェクトページやメディア、広告などで露出していきましょう。

まとめ

クラウドファンディングの始め方から成功のポイントまで書いてきました。

ここで書いた内容は多くのケースに当てはまるように少しフワッとした要素もあったことでしょう。
実際に自社でクラウドファンディングを起案するには仕入れのロットや資金状況、販売戦略など会社ごとの状況があるかと思います。

具体的な条件や数字に沿ってクラウドファンディングの始め方や成功のポイントに当てはめながら実践していただければ幸いです。

また、私自身もプレイヤーとして実践しながら新しくクラウドファンディングを始めたい、クラウドファンディングの始め方をもっと具体的に知りたいと言った方々の個別サポートも行なっています。
LINEでの無料相談も無料の範囲ですが実施していますので、少しでもクラウドファンディングを始めることに興味がある方はご連絡ください。

私もぜひ、様々なプロジェクトに関わることができれば嬉しいです。

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