【2020年下半期版】クラウドファンディングの特長や傾向

私のTwitterをフォロー頂いている方はご存知と思いますが、最近はShopifyに関する発信が増えています。
Shopify関連の記事は別の専用メディアで発信していますので、こちらは引き続き物販ビジネスや輸入総代理ビジネス、あるいは経営・独立起業に関して発信していきます。

2020年も9月が終わろうとしており、10月に入ります。
弊社事ですが9月決算なので、また一つ区切りを迎えることになりますが、毎年のように良い意味で変化していると感じています。

Shopifyに関して言えば去年から販売者としてガッツリ取り組み始めました。いまも継続していますが、並行して他社様に構築や運営支援を行うサービスも本格的に事業として稼働し始めました。

物販ビジネス・輸入総代理ビジネスに関しても継続していますが、取り扱うブランドは以前に比べると減らしています。選択と集中ですね。

また、このブログでも積極的に発信してきたクラウドファンディングはここ最近こそ起案していませんが、その動向、傾向にはアンテナを張っています。
そしてこれはお知らせにもなりますが、大変ありがたいことに来月下旬、横浜市内で経営者の方向けにクラウドファンディングについて講演する機会を頂けることになりました!
※会員向けセミナーとなるので一般募集はしておりません

そこで今回は久しぶりにクラウドファンディングに関してアウトプットしたいと思います。
クラウドファンディングの基本的なことは既に何度もこのブログで紹介していますので、今回は最新の傾向という意味で「2020年下半期版」のクラウドファンディングの特長や傾向とします。

前述の通り弊社自身が直近で起案した案件はありませんが、かれこれ4~5年前からクラウドファンディングをウォッチし続けているので参考になれば光栄です。

最新クラウドファンディングの特長

まず何と言っても「クラウドファンディング」という言葉自体の浸透はかなり広がったと感じています。

以前はメディアに取り上げられてもごく一部という感じでしたが、最近では当たり前のように「クラウドファンディングで支援を募っています」というフレーズが増えてきています。

最もその要因として考えられるのが新型コロナウイルスではないでしょうか。
新型コロナウイルスによって大きな打撃を受けた店舗やサービスに対して「支援の輪」を広げるための手段としてクラウドファンディングを活用する事業者や団体、地方自治体が増えていると言えるでしょう。

もともとクラウドファンディングの定義は「インターネットで不特定多数の人から資金を募ること」です。
そういった意味で、ようやく本来のクラウドファンディングの形が浸透してきており、起案するためのハードルも下がってきているように感じます。

クラウドファンディングの市場規模

実際にクラウドファンディングの市場規模は着実に伸びています

ここではクラウドファンディングの中でも私たち物販事業者や輸入総代理ビジネスに取り組む事業者が活用する「購入型」に絞った情報ですが、2017年の市場規模が約77億円だったのに対して2018年は約115億円、2019年は約169億円となっているそうです。
http://safe-crowdfunding.jp/wp-content/uploads/2020/06/CrowdFunding-market-report-20200619.pdf

これは一般社団法人日本クラウドファンディング協会が発表したもので、集計対象のプラトニックはMakuake、READYFOR、CAMPFIRE(FAAVO含む)、GREEN FUNDING、Motion Gallery、Kibidango、A-portだそうです。
その他にもクラウドファンディングのプラットフォームが存在することを考えると、実際の市場規模はもう少し増えるものと考えられます。

ちなみにちょっと興味深かったのは購入型以外の融資型や投資型クラウドファンディングについてです。
私自身、出資も起案もしたことはないので専門外ですが、融資型・投資型クラウドファンディングの市場規模は2017年から2018年は増加したものの、2019年は減少しています。

確かに2018年は一部メディアで話題になった印象もあって「名前は聞くようになった」という印象はあります。
しかし実態として市場規模は減少傾向にあることを考えると、起案したプロジェクトの事業が上手くいかず、起案者・出資者双方にとって満足いくものではなかったからではないかと考えられます。

仮に上手くいって起案者はビジネスを拡大し、出資者も金銭的リターンを得て順調なのであれば利用は促進されて市場規模は増えてもいいはずです。

結局、融資や投資といった直接的なお金が絡む起案はリスクも大きいので投資文化自体が薄い日本では浸透していないように思います。

今後もリターンが商品やサービスといった目に見える、体験できる、利用できる購入型クラウドファンディングが伸びていくことでしょう。

プラットフォームごとの傾向

それでは各プラットフォームごとの傾向について私なりにではありますが分析していきたいと思います。

今回は購入型クラウドファンディングとしてよく利用されているMakuake、GREEN FUNDING、machi-yaの3つをピックアップします。

Makuake


クラウドファンディングのプラットフォームとして唯一上場しているMakuake。
株価は右肩上がりで上昇し続けていますので会社の勢いを感じますね。

それはさておき、Makuakeの傾向は下記が言えるかなと考えています。
〇は良い要素、×は悪い要素です。

  • 〇CM放映をはじめとした集客強化
  • 〇大手企業のテストマーケティング
  • 〇オンライン展示会としての活用
  • 〇管理画面UI・審査フローの利便性向上
  • ×パクリ商品・粗悪品のチェックが甘い

CM放映をはじめとした集客強化

まず何と言ってもCM放映を開始したことで、より一層の認知度拡大に取り組んでいます。

もともとMakuakeは集客力が強みのプラットフォームです。
上場したことで更なる事業投資が可能になっていますが、その大部分は人件費(開発費)と広告費だということは容易に想像できます。

中でも広告宣伝に関しては今月に入ってCM放映を開始したことをはじめ、積極的にメディアへ露出するように注力していると感じます。
そもそも親会社が広告やメディアに強いサイバーエージェントですから自然と言えば自然ですが、これだけの資金力と集客力があれば今後もクラウドファンディングのプラットフォームとして第一線の立ち位置を維持するのは間違いないでしょう。

私たちのように物販ビジネスや輸入総代理ビジネスなどに取り組む「アンテナを張る人たち」からすればMakuake以外のプラットフォームも視野に入りますが、恐らく一般の人や全く別業界の方々からすれば「クラウドファンディング=Makuake」くらいにしか思っていないと言っても過言ではないでしょう。

知名度は益々大きくなり、集客力は圧倒的なものとなるでしょう。

大手企業のテストマーケティング

以前から起案者の増加に伴うプロジェクト数の増加で「埋もれてしまう」という課題(デメリット)はありましたが、今後その傾向も変わらないか、むしろ激化するでしょう。

特に上場してからは大手企業がテストマーケティングとして新商品や企画段階の商品を起案する傾向も増えています

そもそもクラウドファンディングの役割にテストマーケティングが含まれているので何ら不自然ではありませんが、今までは大手企業によるクラウドファンディングの起案はほとんどありませんでした。
明確な理由は分かりませんが、大手企業とはいえ、今後はベンチャー企業や中小企業と同じような目線で商品開発・企画・マーケティングをしていく必要性を感じていることは推測できます。

こうした大手企業や既に知名度のあるブランドの新商品などが掲載されれば否が応でも注目され支援が集まります。
市場に流れるお金はそこまで変わらないでしょうから、本当にチャレンジしたい小規模事業者にとっては苦しい展開になる可能性はあります。

この傾向は既にここ2~3年で顕在化していますが、現在のMakuakeは「出しただけでは成功しない」と断言できる状況にはなっているでしょう。

ある程度ノウハウを蓄積していたり、顧客情報を持っていて積極的な発信ができる会社(プロジェクト)は数字を伸ばしやすく、伸びるプロジェクトと伸びないプロジェクトの差が大きくなっていく傾向が強まるでしょう。

オンライン展示会としての活用

大手企業の参入と近い傾向として、新型コロナウイルスの影響でオフラインでの展示会ができなかった企業が新商品発表の場としてクラウドファンディングを活用する動きが起きました。

これによって株価も上昇。Makuakeにとっては新型コロナウイルスが追い風となったと言えるでしょう。

株価が上がれば一般にも浸透して信頼感にも繋がります。

クラウドファンディングがオンライン展示会としての役割を持つとは4~5年前からすれば想像できませんでしたが、これはこれで新たなクラウドファンディングの活用として好感が持てる一方、やはりプロジェクトごとの差は激化していくでしょう。

管理画面UI・審査フローの利便性向上

もともとMakuakeが上場した資金で何をしたかと言えば内部的な開発です。

管理画面のUIは改善され、審査フローも以前に比べて飛躍的に向上しました。

審査フローに関しては極力システム化できる部分をシステム化して、人が介入しなくても進められる仕組み化をしています。
もちろん最終的には担当者が付いて審査や確認をしていますが、その時間が減って、よりマーケティング施策や広報活動などに時間が費やせるようになっているものと推測できます。

UIの改善は起案者だけでなく購入者にとっても利便性向上につながるので一石二鳥です。

パクリ商品・粗悪品のチェックが甘い

クラウドファンディングに限らず、既に圧倒的な市場規模を誇るアマゾンや楽天市場にも言えることですが、どうしてもいわゆるパクリ商品や粗悪品がリターンとなるプロジェクトも増えていってしまいます

本来、そこに対する審査は特に厳しくしてはじき出す努力をすべきですが、そこまでのリソースは人的にも資金的にも間に合っていないように感じます。

つい最近も明らかなパクリ商品を見つけてしまいました。
それも数百万円集まっています。
Amazonですら売れている商品の類似品に対する取り締まりは強化されてきていますが、Makuakeのような成長途上のサービスが「抜け穴」として利用されているようにも感じます。

結局、Makuakeの収益は手数料です。
まずはプロジェクトが成立すること。そしてたくさんの金額が集まれば集まるほどMakuakeの収益も増加します。

そういった意味でプロジェクトは極力増やしたい。こうした側面から黒い部分が見え隠れもしている状況です。

GREEN FUNDING


GREEN FUNDINGは良い意味で変わりなく、愚直にサービス開始当初からのポリシーを貫いているように感じます。

ただ最近の傾向で言えば商品を紹介する動画に注力しており、大変好感が持てます。

クラウドファンディングでは珍しい商品や画期的な商品が多いので、YouTubeでの商品紹介動画との相性が良い傾向にあります。
私自身も細々とですがYouTubeチャンネルで商品紹介をしています(笑)

とはいえ、起案者からすればなかなか依頼できるユーチューバーがいなかったり、探すのも大変という課題があります。私もその課題を解決したくてクラウドファンディングの商品を積極的に動画で紹介しているわけですが、これをプラットフォームがやってくれるのはありがたいことです。

これまで通り広告運用の精度も高いので、GREEN FUNDINGの支援者層と相性が良い商材やプロジェクトであれば今後も数千万円、あるいは数億円規模の大ヒットを生み出すことも可能と言えます。

Makuakeがこれだけ大々的に注目されている中で、GREEN FUNDINGはGREEN FUNDINGとして変わらない、ブレない姿勢は個人的に好きです。

machi-ya


CAMPFIRE傘下のmachi-yaもそこまで大きな変化はないように感じます。

引き続き最大の強みはギズモードやライフハッカーに記事を無料掲載できるメディア戦略
ただ最近は記事の内容にも努力が見られ、よりリアリティのある紹介記事になっていると感じます(偉そうに恐縮ですが)。

とはいえ、引き続きMakuakeやGREEN FUNDINGで起案したプロジェクトの「二番煎じ」的な立ち位置も変わっていませんので、どうしてもプロジェクトごとの支援総額は数百万円規模がほとんどです。

良くも悪くも大きく伸びるプロジェクトは少なく、大手メディアに掲載されるサービスをどう活用するかがポイントになっています。

そういった意味ではGREEN FUNDINGと似ていますが、ギズモードやライフハッカー読者と相性の良いプロダクトであれば使いやすいプラットフォームだと言えます。

Makuake一強だが一択ではない

2020年下半期の最新動向としてクラウドファンディングの各プラットフォームを分析してみました。

プラットフォームの規模感で言えば明らかにMakuake一強になったと言ってよいのではないでしょうか。
また、現時点ではMakuakeに追従しようというプラットフォームも見当たりませんので、しばらくクラウドファンディング業界の構図的にはMakuake一強が続くと考えられます。

しかし、私たち起案者にとって起案するプラットフォーム選びで言えば、決してMakuake一択では無いとも言えます。

GREEN FUNDINGやmachi-yaの最新動向から、相性の良し悪しを加味すれば決して見劣りしません
特にGREEN FUNDINGは、派手さはないかもしれませんが、数千万円規模の金額が動いているプロジェクトも少なくないです。

そういった意味で私たち起案者は引き続き起案したい商品の特長やターゲット層を分析したうえでプラットフォームを選ぶことが求められます。

また実際に購入したり支援する消費者の方にとってもプラットフォーム選び、商品選びはシビアになっていきます。
「Makuakeに行けば必ず良い商品がある」とは限りません。
残念ながら先ほど書いたように粗悪品やパクリ商品もあります。
Amazonや楽天市場で探せば普通に販売していて、翌日届くような商品が平然と半年待ちなんてこともあります。

今後もクラウドファンディングの動向は目が離せないですね。

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