オンラインとオフラインの融合が重要と実感したポップアップストアでの成功体験

ここ最近はコンテンツメディア事業にも力を入れていましてブログの更新が少し空きました。
もちろん物販ビジネスも注力していますし、引き続き輸入総代理ビジネスを通じてブランド事業も展開しています。

今日はその輸入総代理ビジネス・ブランド事業に関してです。
いま弊社では英国製のブレスレットブランドと総代理契約を結んでいます。
今年から本格的に展開を始めたので、かれこれ1年近くになろうとしています。

そのブランドで先週末の土日、都内のイベントに出店してきました。
場所は日本橋のコレド室町付近で、宇宙関係のイベントでした。扱っているブレスレットが惑星や月の満ち欠けをモチーフにしているということもあって親和性があると判断し、出店しました。

結果だけ先に申し上げると、予想以上に売れました。
決して安い商品では無い(単価1万円くらい)ですし、なおかつこういったイベント出店での物販ブースとしてはむしろ高い方です。
過去にも何度かオフラインでの出店をしたことはありますが、過去最高の売上となりました。

実際に出店してみて感じたこと、経験したこと、そしてなぜ売上が良かったのか、その辺りをアウトプットしていきます。

ポップアップストアの重要性

イベント、百貨店、販売会など期間限定で出店できる形態、ここではポップアップストアということで統一しますが、探してみると意外と見つかるものです。

オフラインで販売する場合、卸売をして取引先の店舗に置いてもらう方法と、自分たちで店舗を構えて直営店で販売する方法が王道となりますが、ハードルが高いのも事実です。
そういった意味でポップアップストアは非常にありがたい存在です。
ある意味クラウドファンディングに似ているとも言えます。期間限定でのテストマーケティングが出来るからです。

クラウドファンディングはインターネットを通じて不特定多数の人たちに商品を訴求して支援を募ります。
どういった反応があるか、どのくらい売れるか、その辺りがまさにテスト的要素もあるのでテストマーケティングに向いています。

一方、ポップアップストアはオフラインでのテストマーケティングに向いています。
例えば同じ商品でも出店する立地が違えば客層が変わるため、反応も変わります。
あるいは、同じ場所、同じ商品だったとしても、そのポップアップストアがどういったコンセプトで集客されるのか、によってもまた客層が変わります。

つまり、ポップアップストアの方が同じ商品でも様々な施策が可能になります。
ポップアップストアに出店するにあたっては出店先の内容によって条件は様々です。
1日1万円みたいな形で出店料を徴収する場合や、出店料に加えて売り上げに応じて歩合が発生するイベントなどもあります。

また、店頭販売なので当然ですがスタッフが必要です。
最初のうちは自分で直接接客するのが絶対的にお勧めですが、その辺りは方針にもよるので雇う場合は人件費が掛かります。

自分で接客するのがお勧めな理由は単純です。
そもそも、その商品に対する愛着や熱意、商品説明に至るまで自分が一番詳しいはずだからです。
そうじゃない商品だったら、わざわざポップアップストアに出店する意味が無いです。コストが掛かるだけなので。
加えて、お客様の反応をダイレクトに受け取ることが出来ます。

お客様からすれば、まさか説明しているスタッフがその商品を扱う会社の社長だとは思わないでしょう。
ですから、思ったことをダイレクトに素直に伝えてくれるケースが多いです。

どうしても直接接客するのが難しい場合は、一人スタッフを置いて接客してもらい、それを横とか後ろで聞いているのもアリです。

いずれにしてもオフライン、現場だからこそ分かる生身の声が聞けるのは非常に重要です。

イベント(集客)の親和性

では、実際にポップアップストアに出店しようと思った場合に、どんなイベントを探せばいいかと思うでしょう。
この辺りは私もまだまだ模索中ですが、売り上げという意味では商品とイベントの親和性が重要だと言えます。

「売り上げを重視しない出店などあるのか?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、あります。
例えば「認知拡大」をゴールとするならば、商品との親和性云々よりも「とにかく人がたくさん集まる場所」や「SNSで拡散してくれそうな人が集まる場所」となりますし、実際に商品を販売せずノベルティを配るだけといった施策も出来ます。

今回はそうではなく、実際に商品を並べて店頭販売する想定ですので売り上げも重要になってきます。
そこで大事なのが商品との親和性です。

今回の弊社のケースで言えば「宇宙好きが集まるイベント」に「惑星や月をモチーフにしたブレスレット」ということで親和性は抜群だと考えていました。
確かに決して安くはない、その場で衝動買いするような商品ではありません。
しかし、だからこそ事前情報を発信することや、公式サイト、公式SNSを充実させることでお客様が事前情報を収集できる環境を整え、検討してもらう時間を提供することが大事だと実感しました。

こうした事前準備、事前の情報発信は弊社だけでなく、イベントの公式SNSの協力も大きかったです。
イベント自体は何度か開催されており、既に一定のファンがいる状態でした。
そこで公式SNSで出店者情報を発信してもらうことにより、ファンの方に「こんな商品が出るんだ」と知ってもらうことが出来ます。
その情報をきっかけに検索をして、ブランド公式サイトやSNSにアクセスして、オンラインストアを見て、という流れになります。

イメージとしてはクラウドファンディングのプラットフォームが集客してくれる施策だったり、展示会の主催者が集客してくれるといった施策とほぼ同じです。そこでの親和性があればあるほど見ているお客様の反応も良くなります。

そして、最終的に購入するかどうかの判断はイベント当日、その場で実物を確認することで可能となります。

事前準備こそオンラインの強み

このように事前準備、事前の情報発信が本当に重要だと改めて実感しました。

クラウドファンディングでも事前準備をしっかりやった方が初速が早いと常々発信していますが、同じことでした。

その証拠として、今回購入してくださった方の中で恐らく9割くらいは「ネットを見て来ました」「Twitterを見て来ました」といった言葉がありました。

つまり、先ほども書いたようにオンラインがきっかけで商品を知り、実際に訪れて購入を決める、というマーケティングセミナーなどでよく言われそうなフローが完成しました。

確かにポップアップストア自体は期間も決まっており場所も決まっています。
しかし、それまでの事前準備、事前告知が出来るのはオンラインの強みです。
たとえ遠方だったとしても、本当に参加したい、行ってみたい、見てみたいと思ったら来るはずです。
それが事前にわかっていれば参加者にとっても準備がしやすいので、お客様にとってもハッピーです。

実物を確認できるのがオフラインの強み

確かにオンラインストアで売れることは出店者側にとっては楽な側面もあります。接客はしなくていいし、決済から何まで全てオンラインで完結します。

一方で、オフラインも絶対に無くてはならない存在です。
特に今回出店したブレスレットのようなアパレル関係はそうですが、実物を確認するという行為は購入を検討するにあたって重要な要素です。

それが日用品のような分かりきっているものなら別ですが、今回出店した商品のように決して安くはないものであればあるほど、その重要性は増してくると実感しました。

中には「買うことは決めているけど、どのデザインにするか迷う」と嬉しそうな顔で10分以上試着している方もいらっしゃいました。
そういった言葉や表情を見ていると、本当に嬉しいものです。

また、「前から気になっていたけど実物を見れて良かった」という声や、購入した後に「やっと手に入った!」と嬉しそうに帰られる方もいらっしゃいました。

そういった表情や反応を目の当たりにすると、こちらも嬉しいものです。

こうした経験ができるのもオフラインの強みと言えます。

オンラインとオフラインどちらも大事

結局のところオンラインもオフラインも重要であり、いかに組み合わせるか、使い分けるかを考えることが重要な時代になってきていると確信しました。

分かりやすく言えば、オンラインは販売側にとって楽です。しかしお客様にとっては実物が見れない、試着ができないといった弊害が出てきます。

一方、いきなり店舗を構えるのは販売側にとってハードルが高いです。家賃、人件費、光熱費など様々なコストが掛かります。

こうした要素は変わらないものですが、そのバランスを考えながら展開するのが理想的です。
例えばアメリカでは試着だけ店舗で行ない、購入と配送はオンラインで、という方法も普及してきています。
これは日本でも徐々に広がっていくことですね。

確かにオフラインは以前に比べて厳しくなったと言えます。
オンラインの方がコストが安い分だけ価格競争になり、オンライン以上の売り上げが無ければ採算が合いません。

しかし、それはオンラインに負けてしまう商品だから、ということもあります。
たとえオンラインの方が安かったり家まで届けてくれるというメリットがあったとしても、

結婚指輪をオンラインで買いますか?
車をオンラインで買いますか?
マイホームをオンラインで買いますか?

多くの人の答えはNoであり、店舗や現場を見て買うでしょう。
これらは単価が高いから、というのもありますが、単価だけの問題ではありません。

オンラインは効率的な販売やプロモーションができますが、だからといってそれだけに依存しても限界があります。

こうした経験は実際にやってみないと分からないことです。

ぜひ、すでに商品やブランドを持っている方はポップアップストアなどに積極的に出店してみてください。

たとえ思った様に売れなくても必ず学びや経験になることがあります。

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